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果報は寝て待て(-_☆)


果報を寝て待ってはいるのですが・・・
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墜落分娩・・・。【茄子仲間限定】

    
こないだ当直でやってしまった。(月曜未明)




そんなワケで、少々落ちてます。




一緒にいた当直Dr.もよくやったとは言ってくれたんだけど。


少々中身をブチまけてみると、まぁ、仕方がナイといえばそんなカンジがしないでもないんだけど。


当直体制は助産師1名+看護師2名ってのがフツーで、今回の当直もそうだった。

でも中身は助産師は新卒助産師。
私がリーダーでもう一人の看護師は一回り下。
私は一応分娩係も日勤で担当するコトもあるけど、助産師と一緒であくまでも分娩サポート。
私から下の看護師は、準看時代からの卒業生でもなければ分娩係はノータッチ。
例外になく、一緒に当直をしたコもベビーキャッチはできるけど、分娩はみられない。

日勤者からは、翌日に誘発分娩を控えた初産婦1名で分娩進行者が申し送られた。
あと他に、日勤帯で前駆陣痛で帰宅させたという人がいたコトも申し送られた。
「1経だからもしかしたら来るかも・・・」と。

そんなこんなで迎えた当直。



今までの当直は、リーダーやってても助産師はそれなりに経験のある人でつけてくれてたんだよね。
だからこの日が新卒助産師とは初当直だった。
このコの当直は祭のように忙しいっていうんで有名。
でもそのコにとってみても、看護師(正確には古株準看)で何人かは取り上げができる人がウチの病院にはいるんで、私のように経過は見られるケド内診も分娩もできない人だらけの当直は初めてだったワケだから緊張もしてたと思う。

そんな当直だったから万事に備えて、早めに夕食もとったし、休憩もいつでもできる体制を整えた。
先にできるコトは先回りして、なるべく負担を後に回したくなかった。


その甲斐あってか、日付が変わって2時頃から立て続けに陣発入院が重なった。
日勤者から申し送られた前駆陣痛の1経の人も含めて4件続いた。
でも滞りなくできた。

でも一気に進行者が増えたせいか、助産師のコは少々パニック気味。
把握しきれていないみたいだったんだけど、「一通り申し送って」と情報を整理させる余裕がまだ私にはあった。


ベビー達の授乳も終わって、少し横にさせるコトもした。


5時。


進行者の様子を見に行ったコ(助産師)から、どうやら誘発予定だった人が陣痛きててツラそうにしてるという。
誘発分娩の前処置としてネオメトロ挿入してる人だったんで、「メトロ抜けたの?」と聞くと「本人は出たカンジはしてないって言ってるんですケド・・・」と。
メトロが抜けてなければ診察はできないワケだからする必要ないケド、でも抜けているんなら進行してるワケだから診察が必要。
だから抜けてるか抜けてないかをちゃんと見てきてとそのコにいいながら、一緒に患者のトコへいった。

そしてやっぱりメトロは抜けており、診察の結果は8センチ開大。
かなり展退も進んでる様子だという。
自分の技量も判断力も自身がナイというコトもあって、とりあえず分娩台に移してみていくコトにしようと指示。
そんなコトをしてたら違う部屋からコール。
見に行くと、そっちもツラくなってきたと。
分娩台にさっきの患者を移動させるのを代わって、助産師のコにはソッチの診察に行ってもらった。
すると子宮口全開大してるってんで、ソッチも分娩台に移したいと。
同時分娩はできるだけ避けたかったんで、とりあえずどっちも分娩準備に入って助産師のコはいつでも取り上げられる体制をとってもらうコトにした。

「もちそうなのはどっち?」と私。
「全開の人はまだアタマ高いんで、やっぱり誘発の人の方が心配。さっき診たらほぼ全開になってたから人破(人工破膜)すればお産にできるかも?」と助産師。

だから「コッチは頑張れるだけ押さえるから、じゃぁ向こう行って先生よんでお産にして!」と私。


全開したケド初産婦は初産婦。
呼吸で陣痛逃して時間をかせぐことはできる。

そうしてるウチに、もう1人の看護師が「1経の人がいきみたくなったって・・・」と分娩室に。
全開の初産婦はまだ呼吸で時間が稼げる見込みがあったので、そのコに任せて今度は私が1経産(日勤帯から申し送られた前駆陣痛の人)の所へ行った。
すると、その人は誰がみてもヤバそうな形相。
ウチの病院は分娩室が3つ。
最後の分娩室へその人を移した。
診察するまでもなく、分娩台の上にのせてモニター(分娩監視装置)をつけてると自然破水。
もう押さえてないと児が出てくる。

マズいと思って「先生よんでー!!」と叫んだ。

隣の分娩室でもお産にしようと先生待ち。

すぐ来てってもう一回電話して!と私。

押さえてる手が羊水まみれだけど、もう必死。
離せば確実に出てくる。
両手で押さえてても押し返してくるのを感じる。

そうこうしてるうちに、ようやく先生が来た。
ようやく・・といっても、そんなに時間はかかってなかったハズなんだけど。
待ってた私はすごく長く思えた。

そのまま先生が診察しながら分娩準備をしてお産に。→6:02
助産師いないんで先生が児も胎盤も娩出させて、隣の初産の人のトコロへ行く。
生まれた児はゲンキだったけど、とりあえずキレイにしてママのトコロへ。
(この時はカンガルーケアとか何とか口先ダケで、とりあえず取り違えが起こらないためにゲンキだったら即、母の胸元へのっけておいた方が事故が起こりにくいと思ったんで。)

ベビーの処置をやってる最中に、全開の初産のトコにいた看護師がまた1人入院がきたと。
1経だけど、まだ陣痛間隔は3~4分あるみたいとのこと。
とりあえずモニターつけて陣痛室に寝かせておいてもらった。

とりあえず入院時診察・・・でも、先生は産後の人のナートしてる。
助産師は全開の初産婦についてる・・・。

行けないなと思って誰か応援を呼ぼうかと思った。
だけどお産は残り1件。
先生がナート終わったら診察に行ける。
モニター上でもハリ(陣痛)はきてるケド、やっぱり3分くらい空いてるし短そう。

そうこう悩んでいた矢先の出来事。


ナースコールが鳴った。
出ると・・・







「うまれました・・・」と。



 ?!




聞き間違えたと思った。
つーか、聞き間違えであって欲しかったのかもしれない。


コールのあった先(陣痛室)へ行くと、さっき入院してきたという人が「うまれちゃった・・・」と。


え?と思ってかぶっていたタオルケットをめくる。



児がいた・・・・・・。




もうアタマ真っ白になって座り込みたい衝動になった。
でもマズいと思って児を母親の足の間に挟み込むように固定して、動かないでと言いベビー用のタオルを何枚か引っつかんで「先生呼んでー!!」と叫んだ。

3人目のお産を向かおうとしていた先生も声を聞いて走って来てくれた。


児は泣いていたんで、とりあえず臍帯の処置(クランプして母体と引き離す)をしてインファントまで連れていった。
ソコでもう1人の看護師に代わってもらってお産のセットやら処置用のカートやらを引っつかんで陣痛室に戻った。

「とりあえず胎盤はすぐでそうにないから、部屋移して。」とDr.
ストレッチャーでOPE室へ。
(分娩室が使えない場合はOPE室に行くセオリーなので)
バイタルとりながら気分悪くないかとか聞きつつ、ルート確保。
1人でバタバタとしながらココロでは泣きそうだった。
でも患者さんは「ゲンキに生まれてよかった・・・」と。
「1人で不安でしたよね。ごめんなさい。」これがその時の私に言える精一杯の言葉だった。

その間に最初に全開大した初産婦のお産(6:27)をして、処置が終わったら先生がオペ室にきた。
そこから胎盤を娩出させて4件目が終了したのが7時10分前。

「私、ラッキーです。超安産だったってコトですよね。赤ちゃんもこんなにゲンキだし。」

と患者。

気を抜いたら涙が出そうだった瞬間。

「お母さんも赤ちゃんもゲンキで何よりです。おめでとうございます。」

そう言わなくちゃと思って声をかけた。

そして赤ちゃんに「ゲンキに生まれてきてくれてありがとう。」と言った。




オペ室を片付けてナースステーションに戻ると、先生が記録をしていた。

1経なのに結果的に言えば放置してしまった結果の墜落分娩。
把握しきれてなかったことや応援を呼ぶタイミングを見定め切れなかった私の采配ミスについて謝った。

そこで言われたのが冒頭のことば。


「あの状況でよくやったと思うよ。確かに墜落分娩は病院では避けるべきことではあるけれど、でも起こってしまう時には起こっちゃうんだよ。廊下やトイレとかで生まれちゃうとかよりはずっといい。患者さんもああ言ってくれてるワケだしね。それを受け止められる度量がないといけない。●さん(新卒助産師)はまだ若いし経験も浅いから今回のことで落ち込むかもしれないけど、そこで君も一緒に落ちてたら●さんも患者さんも報われない。落ち度があると思うのならそれを次に活かせばいい。それにオペ室での患者さんへの声かけ、あれはさすがだと思ったよ。」と言ってくれた。


とはいえ、初の墜落分娩経験。


とりあえず今週末まで当直はナイんだけど、やっぱり怖い。
それまでにキモチ入れ替えなくちゃ・・・。
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